自動車免許を一発試験で取得しようと考えている方にとって、「取得時講習」と「特定教習」という言葉はまだまだ耳慣れないかもしれません。
取得時講習と特定教習?まるで聞き慣れない言葉ですが、免許を取るためにはどちらか一方を必ず受講する必要があります。
どうして2種類もあるのか?どちらを受講するのが良いのか?
その違いと取得時講習という制度について知っておきましょう。この記事では、取得時講習と特定教習の違いや、それぞれの特徴、受講方法について詳しく解説します。
取得時講習とは?
取得時講習は、運転免許試験に合格した後、免許証の交付を受ける前に受講が義務付けられている講習です。この講習は道路交通法に基づき、全ての受験者が対象となります。
取得時講習の内容
取得時講習は以下の3つのセクションで構成されています。
- 高速教習:高速道路での運転に関する知識と実技を学びます。
- 危険予測講習:様々な交通状況を想定し、危険を予測する能力を養います。
- 応急救護処置講習:交通事故発生時の応急処置方法を学びます。
料金は約13,550円ですが、医師や看護師など医療従事者は応急救護処置講習が免除され、約9,800円となります。
取得時講習の予約と実施状況
取得時講習は、試験場で本免試験の合格後に、紹介される教習所で受講します。しかし、これらの教習所は取得時講習を積極的に開催していない場合が多く、予約が取りづらいというのが現状です。特に都内では、毎日開催している教習所はほとんどありません。そのため、予約が1ヶ月先になることも珍しくないんです…
受講の免除や1部が免除になる条件はコチラ↓

特定教習とは?
特定教習は、取得時講習と同等の内容を事前に受講できる制度です。この教習を受講し、修了証を取得しておくことで、技能試験合格後に即日で免許証の交付を受けることが可能になります。
特定教習のメリット
- 事前受講が可能:技能試験前に受講できるため、スケジュール調整がしやすい。
- 即日交付:技能試験合格後、取得時講習を受ける必要がなく、免許証を即日で受け取れる。
- 予約の取りやすさ:特定教習を実施している教習所は、毎日開催している場合もあり、取得時講習よりも予約が取りやすい。
特定教習の受講条件
特定教習を受講するには、仮免許を取得している必要があります。また、教習内容には路上教習も含まれ、仮免許が必要となるので、仮免許の取得後から技能試験までの間に受講するのが一般的で効果的。
取得時講習と特定教習の比較
取得時講習と、事前に代わりに受講できる特定教習の違いの比較をしてみましょう!
項目 | 取得時講習 | 特定教習 |
---|---|---|
受講タイミング | 技能試験合格後 | 技能試験前 |
受講場所 | 試験場で紹介される教習所 | 特定教習を実施している教習所 |
予約の取りやすさ | 難しい(予約が1ヶ月先になることも) | 比較的取りやすい(毎日開催の教習所も) |
免許交付までの期間 | 取得時講習受講後に免許交付 | 技能試験合格当日に免許交付可能 |
料金 | 約13,550円(応急救護処置講習免除で約9,800円) | 約13,550円〜24,200円(教習所により異なる) |
特定教習の料金は実は受ける場所によって結構違います。これは特定教習を実施している教習所が料金の設定をできるからで、非常に高い料金設定をしているからで、それだけ受講のメリットが大きいということですね。地域によっては特定教習を実施している教習所がなく、遠方から東京まで受講に来る方もいるそうですよ。
特定教習を実施している教習所一覧(都内・近郊)
以下は、僕が当時調べた、東京都内や近郊で特定教習を実施している教習所の料金や特徴の一例です。
- 新宿自動車学校:約14,000円。新宿で毎日実施(月曜休み)。
- 横浜ドライビングスクール:約13,550円。鮫洲で毎日実施。教官の名前が横浜さん。
- 荻窪自動車学校:約20,000円。曜日が限られているが、予約は取りやすい。高速教習も実車で実施。
- サカイドライビングスクール:約18,000円。高幡不動。開催日時は電話で要確認。
- FCAドライビングスクール:約15,000円。大久保。外国人の方におすすめ。
- 三ツ境自動車教習所(神奈川県):約24,200円。神奈川県で唯一、特定教習を実施。三ツ境からバスで3つ目。
※料金や開催日程は変更される可能性がありますので、ご希望の教習所があれば、早めの問い合わせ&予約がおすすめです。特に技能試験の日程が決まっている方は、それに合わせて特定教習を受けておくと、スムーズに免許取得まで進めます。
なぜ試験場では「特定教習」の説明がないのか?
不思議なことに、府中試験場などの運転免許試験場では「特定教習」についてほとんど触れられません。試験後に案内されるのは、あくまで取得時講習を行っている教習所のリストだけ。
理由としては、あくまで取得時講習が“基本の流れ”として扱われているからです。
特定教習は、いわば裏ルートのような存在。制度としては正式に認められているのに、情報が少なく、知らずに不便な取得時講習を選んでしまう方が多いのが実情です。
だからこそ、この記事で特定教習の情報を事前に知っておくことが、時間やお金の節約につながるわけですね。
実際に「特定教習」を受けてみた体験談
僕は府中試験場での技能試験の前日に、横浜ドライビングスクールで特定教習を受講しました。これが意外とおもしろくて…。
仮免許を持っていることが前提なので、実際の路上教習も含まれます。久々の運転だったのでちょっと緊張しましたが、教官の方も親切で、練習にもなって非常に有意義な時間でした。
特定教習は単なる講習ではなく、試験前の実技練習にもなるんですよね。特に一発試験は難易度が高いと言われているので、こうした実践的なサポートがあると心強いです。
当日の流れや教習の雰囲気については、別記事で詳しくまとめましたので、興味のある方は以下からどうぞ

まとめ:取得時講習と特定教習、どちらを選ぶべき?
一発試験で免許を取る予定の方には、特定教習の受講を断然おすすめします。
理由はシンプル。
- 試験合格当日に免許を交付してもらえる
- 日程調整がしやすく、予約も取りやすい
- 路上教習で技能試験の準備もできる
一方で、仮免を持っていない方は特定教習を受けることができないので、取得時講習を選ぶしかありません。自分の状況や試験スケジュールに合わせて、最適な方を選びましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 取得時講習はすべての人が必須?
A. はい。普通自動車免許を取得するには、特定教習を受けない限り、取得時講習の受講が法律で義務付けられています。
Q. 特定教習の修了証は有効期限がある?
A. 特定教習の修了証には通常、6ヶ月の有効期限があります。技能試験の直前に受講するのが安心です。
Q. 特定教習は誰でも受けられる?
A. 仮免許を持っている方が対象です。学科・仮免技能試験合格後、技能試験の前までの間に受講する必要があります。
この記事が、あなたの免許取得のヒントになれば幸いです!少しでも早く、無駄なく免許をゲットしたいですよね。この記事の情報をもとに、しっかりと準備を進めてください。